EDM 2020 最新9ジャンルをおすすめ17曲と一緒に詳しく解説

  • 2020年3月28日
  • 2020年10月28日
  • EDM
EDM edm_festival

EDMという言葉が世に広まって、おおよそ10年が経過します。その間に多くのジャンルが生まれ、分岐し、いくつかは消えていきました。

ここではその中でも特に多くのフォロワーから支持されているジャンルを9つピックアップして、おすすめの楽曲紹介をしつつその特徴を解説していきます。

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参考: DJが楽曲を選ぶ基準をご存じですか?(EDM作るなら知っておくべき5つのポイント)

Big Room House

特徴

別名 Main Room House で、いわゆる大箱映えする、ピークタイムDJ御用達の楽曲ジャンルです。「十分に長いビルドアップでテンションをあげ、ピークでドロップし、フロアをハードヒットする」というのが典型的なビッグルームハウスの構造になります。

フロアを最高潮にわかせるのが目的なので、かなり広いスタイル・サブジャンルを包括した言葉であり、世界的に知名度の高いプロデューサーが多く、最も層が厚い音楽ジャンルの1つです。

BPM

BPM 126~128

代表的アーティスト

  • Devid guetta
  • Tiesto
  • Nicky Romero
  • Martin Garrix

おすすめの楽曲

Martin Garrix, Matisse & Sadko feat. Michel Zitron – Hold On

Martin Garrix, Matisse & Sadko feat. Michel Zitron – Hold On (Official Video)
この楽曲のようにメロディックで推進力のあるものは、プログレッシブハウスとカテゴライズされる場合もあります。

David Guetta & MORTEN – Detroit 3 AM

David Guetta & MORTEN – Detroit 3 AM
ビッグルーム系の中でも特にベースサウンドに焦点を当てたスタイルの楽曲です。

Future House

特徴

多層にシンセサイザーを重ねたサウンドと、どちらかといえばスナッピーなバウンス・キャッチ―なメロディを特徴とし、そこにピッチ加工されたポップなボーカルチョップが未来的な雰囲気を添えます。

2020年の今、旬のジャンルの一つであり、若手プロデューサーが多く、ピークタイムでも通用するテンションの高いものから、比較的おさえたものまで幅広いラインナップがあります。

なお、類似ジャンルとして特にベースサウンドの質感と厚みにこだわった Future Bounce も同じく人気があります。

BPM

BPM 124~126

代表的アーティスト

  • Oliver Heldens
  • Don Diablo
  • Tchami
  • Retrovision

おすすめの楽曲

Don Diablo – We Are Love

Don Diablo – We Are Love | Official Music Video
Don Diablo 最新作の一つの本曲は、今までにないほどポップでキャッチ―なナンバーとなっています。

Oliver Heldens & Lenno – This Groove

Oliver Heldens & Lenno – This Groove (Official Lyric Video)
Future Bounce にカテゴライズされることの多い Oliver Heldens。その年齢に見合わず、ベテラン顔負けのグルーブを生み出します。

Future Bass

特徴

BPM 65~90前後とゆっくりながら、ビルドアップとドロップのテンションのギャップなど、そのメリハリの良さと未来的なシンセサウンドから、多くのDJ/プロデューサーに受け入れられました。

ドラムスの構造から4つ打ち系楽曲よりも音が密集しにくい曲調であるため、比較的ゆとりをもって、ベースのロングトーン・分厚い上物シンセ、太いドラムパーツを投入でき、他のジャンルの楽曲よりも大きめでワイドなスペースを体感できるサウンドを特徴としています。

Future House と同様、こちらも好んでボーカルチョップが多用されます。

BPM

BPM 65~90

代表的アーティスト

  • Griffin
  • The Chainsmokers
  • NOTD
  • Mashmello

おすすめの楽曲

Gryffin & Slander – All You Need To Know ft. Calle Lehmann

Gryffin & Slander – All You Need To Know ft. Calle Lehmann (Official Music Video)
Griffin はEDMの中に効果的にエレキギターを絡ませる、独自のサウンドを確立しています。

The Chainsmokers, ILLENIUM – Takeaway

The Chainsmokers, ILLENIUM – Takeaway (Official Video) ft. Lennon Stella
幅広いスタイルに適応する The Chainsmokers は、Future Bass も得意としています。

Dubstep

特徴

BPM140前後で、比較的テンポの近い Future bass とはサウンドとグルーブの質がおおきく異なります。

ドロップの多くはワンコードで、サチュレーターやディストーションで増幅された、ひじょうに濃密な倍音と、うなるような Wobble、ノイジーなシンセサウンドを特徴としており、目まぐるしく移り変わるエディットで多くのフォロワーを獲得しました。   

消えたエレクトロ系の類似ジャンルに Complextro(Complex Electro)というものがありましたが、この Dubstep は今でも健在です。

BPM

BPM 135~145

代表的アーティスト

  • Skrillex
  • Virtual Riot
  • Datsik

おすすめの楽曲

Virtual Riot – Evil Gameboy

Virtual Riot – Evil Gameboy

Skrillex – Fuji Opener

Skrillex – Fuji Opener (feat. Alvin Risk) [Official Audio]
Ableton Live のプロジェクトも同時に覗かせてくれるので、とても勉強になります。

Brazilian Bass

特徴

2016年前後に発生した、出現してからそこまで時間がたってないエレクトロ系のジャンルの1つで、スナッピーで分厚いベースサウンドと跳ねるようなバウンスに特徴があります。

Future House / Future Bounce と親和性が高く、濃密なベースサウンドにキャッチ―なシンセ・ボーカルをフィーチャーしたものもあり、ディープなものからポップなものまで、そのラインナップには幅があります。

南米では以前からエレクトロを愛好する独自のマーケットが存在し、それがこのような独特なジャンルを生み出したのではないかと推測されます。

BPM

BPM 120~126

代表的アーティスト

  • Alok
  • Cat Dealers
  • Dubdogz
  • Cheat Codes

おすすめの楽曲

Alok & Sevenn – Symphonia

Alok & Sevenn – Symphonia (Official Music Video)

Cat Dealers, MAKJ – Rewind

Cat Dealers, MAKJ – Rewind (Official Music Video) ft. Caelu

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Tech House

特徴

メロディックな要素が少なく、裏拍を刻むオープンハイハットを基軸とするグルーブとレペティティブ(反復の多い)なエディットで横方向のフローを特徴とするジャンルです。オーディエンスを躍らせることを主目的にしていますが、キャッチ―でないわけではありません。

テンションは抑えめのが曲が多く、古参のプロデューサーが長く活動する一方、今までのテックの垣根を超えたサウンドも生まれてきています。

BPM

BPM 124~128

代表的アーティスト

  • Chris Lake
  • Fisher
  • Joris Voorn
  • Mark Knight

おすすめの楽曲

Chris Lake & Solardo

Chris Lake & Solardo – Free Your Body
シーンで長く活動する Chris Lake は、今ではテックハウスの重鎮の一人になっています。

Joris Voorn – Too Little Too Late (ft. Underworld)

Joris Voorn – Too Little Too Late (ft. Underworld)
オランダの Joris Voorn は一貫してテック/テクノ畑で活動する、大ベテランの一人です。

Tropical House

特徴

EDMが電子音で作られたダンスミュージックを意味するなら、このトロピカルハウスもその1つに含めてしまってもいいでしょう。

ピアノ・アコギ・フルート等のアコースティック系楽器と、倍音の少ないマイルドなシンセを中心とし、ゆったりとした奥行きのあるサウンドが特徴です。ディープハウスと親和性の高いジャンルで、両者を足して二で割ったようなスタイルが Deep Chill と呼ばれることがあります。

2018年ごろまで世界的な流行を見ましたが、2020年の今ではトレンドのピークは過ぎた感があります。

BPM

BPM 100~120

代表的アーティスト

  • Kygo
  • Matoma
  • Sam Feldt
  • Robin Schulz

おすすめの楽曲

Sam Feldt ft. Jake Reese – Blackbird

Sam Feldt ft. Jake Reese – Blackbird (Lyric Video)

Kygo – Carry Me ft. Julia Michaels

Kygo – Carry Me ft. Julia Michaels (Official Video)
トロピカルハウスのオリジネイターの一人 Kygo のヒットチューンです。

Deep House

特徴

以前、ディープハウスは比較的ニッチなジャンルでしたが、その後多様なサウンドの変遷を経て、今ではメジャーなダンスミュージックの1ジャンルとなりました。

メロウな雰囲気をベースとしたグルーブは R&B 系アーティストと高い親和性をもち、いくつかはビッグルームに匹敵するほどの支持を得て、世界的メガヒットとなることも珍しくありません。

上物シンセを分厚く束ねるようなことはせず、どちらかといえばベースサウンドの質感・厚さにこだわった楽曲であることが多く、音数もおさえめであることが特徴となっています。

BPM

BPM 110~125

代表的アーティスト

  • Meduza
  • Gorgon City
  • Jonas Blue
  • EDX

おすすめの楽曲

Meduza, Becky Hill, Goodboys – Lose Control

Lose Control
2019年秋にリリースされた本楽曲は、瞬く間に世界的なヒットチューンとなりました。

Techno

特徴

その長い歴史から多くのスタイルの変遷と分岐を経て今に至る、とても息の長いジャンルで、今日では無機質でインダストリアルなサウンドと濃密なサブベースのおりなす、ダークなグルーブを特徴とします。

楽曲の多くがクラブでの用途を前提にしており、他のジャンルのように、リスニング用途に耐えうるようなキャッチ―なメロディがあまり存在しません。そのためか安易にトレンドを追いかけるプロデューサーは少なく、職人のごとく変わらぬグルーブを生みだすプロデューサーと、それを根強く支持するファンが存在するジャンルでもあります。

BPM

BPM 126~130

代表的アーティスト

  • Umek
  • Adam Beyer
  • Alan Fitzpatrick
  • Wehbba

おすすめの楽曲

Anomalies in Heart Rate

Anomalies in Heart Rate (Original Mix)
テック/テクノ畑の重鎮 スロベニアの Umek は今も昔もスタイルが変わりません。

Adam Beyer | Tomorrowland Belgium 2018

Adam Beyer | Tomorrowland Belgium 2018
圧倒的なキャリアを誇るテクノ職人 Adam Beyer のミックスを聞けば、Techno がなぜ今も健在か理解できるでしょう。

まとめ

以上、EDMのジャンルについて詳しく見ていきました。

人によっては

EDM = Big Room・Future House・Dubstep / Electro

とその周辺部分という狭い範囲でとらえる人もいますが、

  • Future House のような Tech House
  • Tech House のような Deep House
  • Progressive House のような Techno
  • Dubstep のような Future Bass

など、ジャンルの垣根を超えたクロスオーバーな楽曲も多く存在して EDM という言葉のカバーする範囲は想像以上に広い、というのが実感です。

一方でこのようなジャンル分けは、トレンドをカテゴライズしたり分析したりする上で便利な目安となりますが、本来それ以上でも以下でもありません。

楽曲制作者の視点で見れば、流行のジャンルは「無視しちゃいけないけど、あまり固執しすぎない」そういった柔軟な姿勢で音楽を楽しんでいけたらと思います。